修士課程2年生の木部さんがラオスで調査をおこないました。
2019年7月末から約2か月間、ラオス・ウドムサイ県ナムヨン村にて、2回目のフィールドワークを実施しました。前回の滞在で、村の「食塩使用量の多さ」と「栄養状態(野生植物が多く肉・魚が少ない)」に興味を持ち、今回は次の調査を行いました。
- 味覚検査(食塩が多いのは、塩味の感じ方が悪いからでは?)
- 身体活動に関する調査(食塩が多いのは、身体活動量が多い(発汗量が多い)からでは?)
- 食事調査(実際何をどのくらい食べていて、どのような栄養状態なのか?)
調査の最初4日間は、味覚検査をしました。基本5味(塩味・甘味・酸味・苦味・うま味)それぞれに対し、5段階の濃度の水溶液を用意しました。これらを口に含んでもらい、味を感じるか否かを答えてもらうことで、基本5味の閾値範囲を調べました。
その後は、味覚検査に参加した14組の夫婦を対象に3日間ずつ、タイムアロケーション調査と食事調査を行いました。タイムアロケーション調査では、参加者の夫婦にGPSと加速度計を装着してもらい、2分ごとに活動内容を記録しました。食事調査では、毎食ごとに、食材の使用量・入手手段・調理法・摂取量(世帯ベース)・スープのNaCl濃度などを記録しました。
調査を通して、塩味・甘味・うま味の感度の低さ、食塩摂取量の多さ(多い人で1日20g以上摂取)、身体活動の日間変動の大きさなどが印象的でした。現在、調査で得たデータをもとに、解析を進めています。
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