2023年7月15日から1泊2日で医療人類学実習がおこなわれました。参加した学生の1人にレポートを書いてもらいました。久しぶりの実施で、特にこれまでフィールドワークを希望してもなかなか叶わなかった人類生態学教室の学生の皆さんにとって、非常に充実した実習であったことが伝わってきます。写真とともにご覧ください。
千葉県安房郡鋸南町におけるフィールドワーク実習
7月15日に3年ぶりとなる医療人類学のフィールドワーク実習が実施され、人類生態学教室から5名参加させていただきました。
修士1年の4名は2年前に実施された同講義を受講していましたが、コロナ禍によりフィールドワーク実習はやむを得ず中止となったため、学部生と同じ新鮮さを持ってこの実習に参加することができました。
商店街の方のお話によると4年前の台風とコロナによる影響が大きく、商店街は今は閑散としているそうです。若者離れの影響もあり、地域活性化が難しいとのことでした。新しくできた道の駅や貸別荘により観光客の流入は進んでいるものの、それに伴う雇用の増加に対して地域住民が少ないことから従業員不足の問題があることを知りました。
地域に長く住む方々からは、町の歴史や伝統のことを伺いました。勝山には源頼朝が上陸し、住民に授けた7つの姓が今でも残っています。また、数十年前までは捕鯨が盛んで、鯨肉のトラック販売があり、給食や日々の食卓に欠かせないものだったそうです。 人がどのように土地を利用するかによって、猪や猫など地域の動物の生態にも影響がある様子も伺うことができました。
地域の「エコロジー」について観察することができたのはフィールドワークにより得られる貴重な経験となりました。
(文責・写真:水野なみ)
コメントを投稿するにはログインしてください。