助教・木部の論文が掲載されました。

ラオス北部における市場経済化は、住民の慢性的なストレスの増加につながっている可能性があります。ストレス指標の一つである尿中コルチゾール濃度を、市場経済化の浸透度が異なる3つの村落間で比較したところ、最も市場経済化が進んだ村の男性のストレスレベルが高いことがわかりました。この結果から、市場経済化にともなう雇用形態の変化、すなわち自営業的なコメ栽培から労働市場への参入がストレスレベルの上昇と関係している可能性が示唆されました。

Kibe M, Mizuno Y, Masuoka H, Kosaka S, Natsuhara K, Hirayama K, Inthavong N, Kounnavong S, Tomita S, Umezaki M. (2023). Transition to a market economy and chronic psychosocial stress in northern Laos: An exploratory study of urinary free cortisol in rural residents. American Journal of Human Biology, 35(8): e23976. https://doi.org/10.1002/ajhb.23976