インドネシア・西ジャワ農村

2018年9月上旬から下旬にかけて、梅﨑と小坂がインドネシア・西ジャワの農村に滞在し、調査をおこないました。


この村落は、これまで数年にわたって継続して調査を実施している地域です。今回は人びとの食行動について過去の生活や経験を振り返りながら、その変化を尋ねました。経済的な発展や現金経済の浸透を経験すると、人びとの食の幅は広がり、より豊かになるものと考えてしまいますが、この村落では白飯と塩干魚(ikan asin)を基本とした昔からの食事が今も続けられており、興味をひきます。
同時に、集落内で収穫できる野菜の種類も調べました。家庭菜園(pekerangan)、敷地の周辺(kebun)、棚田(sawah)、森(talun)のそれぞれで育てている、あるいは野生で育つ野菜が、合計で47種類見つかりました。雨期にはこれに加えてキノコ、タケノコなどが採れるそうです。
もうひとつ、食品名を挙げて、健康的(sehat)かそうでないかを答えてもらうという調査も試みました。「健康的でない」と回答するとき、若い世代では学校やメディアを通じて得た知識から「健康でない」と回答するのに対し、高齢の回答者は過去に食べて具合が悪くなったなど自身の経験に基づいて「健康でない」と回答する傾向があるように感じられました。

 

この村の棚田は何度訪れても壮観です

 

talunで採れたジャックフルーツを持ち帰る村長さん

 

今年はクローブが豊作。あちこちで収穫していました

 

クローブのつぼみを外す作業にまぜてもらいました