東京大学医学部 健康総合科学科

環境生命科学専修



環境生命科学専修は

本学でも数少ない「人間の生物学」を学べる専修です。個体としてのヒトの健康事象を把握するために不可欠な人間生物学、その個体を構成要素とする臓器・細胞・分子レベルにおける生命科学、さらに人間の集団が活動する場となる人間-生態系に関する環境学の修得をめざします。国際的な研究を積極的に進めており、国際的雰囲気に触れやすい環境でもあります。

駒場の東大生のみなさん

本郷でヒトの生命科学・環境学を勉強できるのは「環境生命科学専修」です。遺伝子や細胞をつかった先端的な研究もしていますが、常に人間の生存や健康を念頭においているところが特徴です。実験室の外でおこっている実際の生命現象に興味のある皆さんにはぴったりの専修でしょう。健康総合科学科のなかにあるからあんまり目立たないけど、完璧に理系です。それに、どのラボも結構先端的です。


大学院で研究者を目指すみなさん

大学院は国際保健学専攻。発達神経科学、分子遺伝学、バイオインフォマティクス、生物人口学、個体群生態学、栄養生態学、生物人類学、環境保健学、生化学、細胞生物学といった学問領域をカバーし、幅広い分野の研究ができます。地球の健康課題に一緒にとりくみましょう。

4つの研究室

環境生命科学専修には、発達医科学教室、人類生態学教室、人類遺伝学教室、生物医化学教室の4つの研究室があります。

発達医科学教室

子どもの心身の健やかな発達を支え、増進し、その障害を治すことを目的として研究活動を行っています。現在は主に、(1) 神経発達障害やてんかんをきたす小児期脳神経障害と、(2) 小児のウイルス感染症、の二領域で、病因(遺伝と環境)、病態、予防、治療のための探求を、神経科学、感染症学、国際保健学の立場から、実験的・調査的手法を用いて進めています。

人類生態学教室

人類がたどってきた過程をふまえながら、個別の社会あるいは時期における人類の適応システムについて研究する分野です。具体的にいえば、「たべる」、「はたらく」、「生み育てる」という人類にとって基本的な活動が、環境とのかかわりのなかでどのように行われているか、そしてその総体としての適応システムが集団の「健康」とどのようにかかわっているかに関心があります。

人類遺伝学教室

疾患などの形質に関わる遺伝要因を解明することでヒトという生き物を理解し、人々の健康や幸福に貢献しようとする学問領域です。当教室では、国内外の共同研究者と協力し、情報科学・統計学・分子遺伝学などが融合した最先端のヒトゲノム解析手法を用いて、ヒトゲノム多様性の同定や機能的意義の解明を目指して研究しています。

生物医化学教室

寄生性原虫を材料に、その感染性に関わる機構や、宿主であるヒトのそれとは異なる特徴を持つ代謝系の研究を行っています。特に小胞輸送、ファゴサイトーシス、RNA成熟化、タンパク質生合成、創薬、オルガネラ特殊進化などに注目しています。実験手法は、分子生物学、生化学、細胞生物学、遺伝学など多岐に渡っています。研究室には常に海外からの学生や研究者がおり、国際的な雰囲気に満ちています。

興味をもったみなさんへ

まずはラボを見学してみましょう。申し込みは、それぞれの研究室へ。より詳しい情報や連絡先は各研究室のウェブサイトをご覧下さい。
専修のチラシはこちら

発達医科学教室

子どもの健やかな発達を支え、障害を治したい

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人類生態学教室

環境への適応はヒトの健康をどのように決定しているのか?

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人類遺伝学教室

最先端のヒトゲノム解析手法を用いた疾患の遺伝要因の網羅的探索

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生物医化学教室

寄生性原虫の感染性の機構や代謝系を明らかにする

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